(新)風邪だと思ったんですが。悪性リンパ腫闘病記

風邪だと思って病院に行って出された診断結果は『悪性リンパ腫』そこから始まった血液のがん、抗がん剤治療、副作用、不安な日々との闘い。 そんな私とその家族の日々を書き綴ります。

退院後始めての外来受診

『悪性リンパ腫』の抗がん剤治療が全7クール終り退院をして2週間。貧血による頭痛やふらつき、手足の痺れは、あるものの無事というか順調に過ごした2週間だったと思う。

 

今日は退院後始めての外来受診の日。

 

 昨夜、早めに寝たけれど、何度も何度も嫌な夢を見て起こされた。

 

そして、今朝、この病院にも随分と早く着いてしまった。

 

不安だ。

 

何もなければ良いんだけど。

 

溜め息を何度もついた。

 

私の受け付け時間まではまだ、1時間以上もある。私と同じように朝早くから来ている他の患者の表情は皆さえない。

 

病院と言う場所だし、他の個人病院と違って、この病院でしか出来ない治療も沢山ある。私と同じように命に係わる病気の人も少なくないだろう。

 

不便で不親切な手続きを済ませるとまず最初に血液検査に向かった。血液検査の場所につくと、もう人だかりが出来ていた。人混みが苦手な私は人酔いしそうなくらいだ。

 

貧血から来る目眩もある。幸い、待ち合い場所に空き椅子があるので、そこに腰かけて自分の順番を待った。

 

『悪性リンパ腫』の抗がん剤治療に関しては慣れているものの、外来受診については初めての経験。

 

退院して間もない事もあって体力的には、まだまだ回復しておらず立っている事さえも苦痛で辛かった。

 

しかも手続きのやり方が不慣れの為に、血液検査の場所に着くまでも何度もエスカレーターを昇ったり降りたりした。

 

全く、病院とは不親切なものだ。

 

とつくづく思った。

 

なぜ、退院した時に次回、外来時に行う事の案内をしてくれないのだろうか?

 

いささか疑問だ。誰の為の案内なのか?私が単に不慣れなのかもしれないけれど、あっちに行っては、こっちと言われ、こっちに来ては、この場合はあっちでしたと言われて結局最初の場所に戻されたりする。

 

馬鹿にしてるのか!

 

とさえ、思ってしまう。こういうことに憤慨して、『もう治療はいいや!』と思ってしまう患者もいるのではないだろうか。健康な時はストレスも無いかもしれないけれど、病気の患者は、少しの事柄もストレスに感じてしまうだろうから。

 

そう、今の私の様に。

 

そんなこんなで私の採血の順番までは、あと10人以上待っている。予約時間の1時間以上前に来たのに結局、予定時間は、とうに過ぎてしまっている。

 

なんなんだ。

 

いかんいかん。

 

ストレスが一番いけないと自分を抑える。

 

そして、私の順番が来た。

 

採血の本数は4本。

 

あっという間に終わる。さすがに外来の採血担当の看護師は上手い。

 

上手い。

 

感動するほど上手い。

 

8か月の入院生活で、採血の技術は看護師になっての年数ではないと思った。私と年が変わらないベテランと言われる看護師に私は何度も失敗された。

 

失敗した後に『やっぱりこっちの(血管)方が良かったんだ。』と笑いながら言われた。(じゃあ、最初からそっちでやれよ!)と何度も思った。

 

でも、今回の外来の採血担当の看護師は痛みも殆どなく、あっという間に終わった。『何でそんなに上手なのですか?』と訊けば『毎日、数十人相手に採血してるからですね。』と言われたけれど、私が入院していた病棟の看護師だって、のべで言えば何百人の患者の採血をしているだろうに・・・。

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↑入院時に失敗されたもの。

 

入院中は週に3度の採血があるので慣れるとは言っても痛いのは痛いんだからね。勘弁して欲しいよ本当に。

 

上手くなってくださいよ。

 

待ち時間とは裏腹に採血はあっという間に終わる。採決の結果が出るまで1時間。その後に入院していた病棟へ挨拶に向かった。

 

数人の看護師に挨拶を済ませて、診察の為に外来の待合場所に戻る。先程の採血の場所以上に皆さん、不安な面持ち。

 

30分以上待ってやっと私の順番が来た。

 

初めての外来での受診。

 

診察室に入ると、私の主治医だった。担当医の上司?!なのだろうか。

 

『悪性リンパ腫』と告知をされて、治療の説明をしたのは今、目の前にいる医師。でも、実際に治療全般を行ったのは担当医。

 

よく分からん。

 

サラリーマンで言えば、この医師が主任で担当医が私の担当の社員と言うところだろうか。

 

でも、この目の前の医師は、入院中の私の病状をほとんど理解していなかったような感じだった。

 

その医師が私の血液検査の結果を見て一言。

 

『異常なしですね。』

 

そう言って、医師はパソコンに何やら打ち込む。

 

『次回は2週間後ですね。あと、処方箋を出しておきますね。』医師はそう言うと私に処方箋を渡した。

 

(これだけ?!)

 

『お疲れさまでした。』と医師が言う。

 

私は心配になって『退院後の診察って、血液検査の結果を見るだけですか?CTとか撮らないのですか?それで、異常が分からない場合とか無いのですか?』と訊いた。

 

医師は『分からない事もあります。』と表情も変えずに言った。

そして、『では、2週間後に予約を入れておきます。』そう言って予約票を渡された。

 

『はあ、ありがとうございました。』私は呆気にとられながらも、診察室を後にした。

 

ポケットからスマートフォンを取り出して時刻を確認した。診察室に入ってから出てくるまで5分。

 

5分。

 

散々、あっちこっちに行って、5分。

 

散々待たされて5分。

 

8か月入院して、初めての外来での診察時間は5分でした。

 

こんなものなのか。

 

そう思いながら病院を後にした。

 

診察時間の短さはには疑問を感じたけれど、何はともあれ、異常無しというのはありがたいことだ。素直に全てに感謝感謝感謝。

 

ありがたい。

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次は2週間後のPETCTで寛解か、どうかの判断が下される。それまで2週間。好きに過ごそう。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。

 

退院してからの一週間

『悪性リンパ腫』の抗がん剤治療全7クールが終了して1週間が過ぎた。病気になる前とは全く別の体、全く別の感覚。そんな日々。

 

この八か月をゆっくり取り返そう。

 

 今回の退院は今までの退院と違って退院している期限がない。今までの退院はあくまでも一時的な退院であって、1週間~10日間で次の入院をしなければいけなかったが今回からはそれがない。

 

『悪性リンパ腫』の抗がん剤治療はが終わったからだ。

 

でも、この病気は再発も多い病気。私の場合も医師からは再発の確率は20~60%と言われている。何とも曖昧な確率ではあるけれど少ない確率ではない。

 

では、何に気をつければいいのか?

 

入院中も退院してからの一週間も、この何に気をつければ再発しないのかについて、何度も何度も考えた。

 

でも、その答えはまだ出ていない。

 

『悪性リンパ腫』が再発するか否かは、結局は運次第のような気がしてならない。医師に訊いても、看護師に訊いても明確な回答は無かったし、再発した患者に訊いても、再発しないように十分に気ををつけていたと言っていた。

 

何に気をつければいいのか?

 

分からない。

 

悪性リンパ腫が再発しないようにする。

 

どうやって?

 

分からない。

 

ここで出した私の答えは、再発しない方法なんて分からないので、次の目標に向けてボチボチやろうこれだった。

 

まだ、医師に『寛解』したと言われた訳では無いので、先ずは2週間後の検査で何もなければという所だけど、それまでは今まで離れて暮らしていた家族と一緒に過ごし、飼い猫2匹を愛でて、食べたいものをお腹いっぱい食べる事にしよう。

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ストレスをかけずに生活する。

 

これが私の最大の治療法かも知れない。

 

まだまだ、戻ってこない体力も筋力も集中力も時間が経てば戻って来るだろう。次の目標は誰の手も借りずに普通に日常の生活が出来るようになること。

 

仕事も社会復帰もまだまだ先の話。

 

無理な事は一旦諦めて、今の自分に必要な事、出来る事からやって行こう。家族にも、まだまだ、負担をかける生活は続くのだけれど離れ離れでいつ一緒に住めるのか分からない生活だったときに比べれば、はるかにましだ。

 

まだまだ、これから。

 

やりたい事も出来ない事も山ほどあるけど、しばらくは出来る事、簡単な事から初めて慣れて行こうと思う。

 

少しづつ少しづつ取り戻そう。

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最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

『悪性リンパ腫』治療全7クール終了。 退院。

永かった入院生活もこの日で終わった。もう、ここには2度と戻って来たくない。私の一つの闘いはこれで終わったと思いたい。

 

いざ退院。

 

 この日の朝の血液検査の結果で、私は『悪性リンパ腫』の抗がん剤治療全7クールを終了し退院をすることが出来た。

 

8か月。

 

病院の外で生活をしてても、この8か月という時間は少ない時間ではないけれど、病院という場所、しかも自分はがん患者という立場での生活は、あまりにも永く閉鎖的で孤独な時間だった。

 

でも、この日、めでたく退院を迎える事が出来た。

 

思えばこの場所で喜びの涙も悲しみの涙も沢山流した。多くの出会いもあった多くの別れもあった。色んな事を考えるには十分な時間もあった。

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11月27日に、この循環器科に入院した時は、心臓の疾病が治まれば私は家に帰れると思っていた。

 

しかし、40度を超える高熱は入院生活が2週間を越えても下がることはなく、心臓と心膜の間に溜まった水は1500㏄を越えていた。その抜いた心膜液の中に、血液が混ざっていることから、悪性リンパ腫の疑いがかかり、両首、左のわきの下、骨髄液と3か所の組織を生検した結果、12月21日に『悪性リンパ腫です。』と告知を受けた。

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そして私は循環器科から血液内科の病棟へと移動を強いられた。寝たきりが続き、自足歩行が出来なくなっていた私は、妻が押す車椅子に乗ってこの扉の前に来た、この暗く大きく閉ざされた病棟の扉を前に、私は何か大きなものに押しつぶされるような気持ちになり、逃げだしたくなった事を強烈に覚えている。

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『西1106』

そして、この部屋に案内された。この部屋は個室で、私はこの部屋に通された日から

『悪性リンパ腫』という血液のがんと闘うがん患者となってしまった。

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治療の方針として抗がん剤での早急な治療が必要という事で首にCVカテーテルというものを装着しての抗がん剤投与が始まった。約2週間の入院生活を6~8クール。

結果的には、R-CHOP療法を1クール。R-EPOCH療法を6クールの計7クール行った。

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毎日、3リットル近くの点滴をされ、その抗がん剤で破壊された悪性細胞を尿で排出するために度々利尿剤もうたれた。

 

オシッコとの闘い。

 

この闘いともお別れだ。

 

週に3回の血液検査で度々、血液を採取されることも、もうお別れだ。

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このカーテンで仕切られた部屋ともお別れ。

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この天井も見なくて済む。

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このコインランドリーも使わない。

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このお風呂にも入らない。

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このシャワーも使わない。

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この廊下を歩くこともない。

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この談話室で話すこともない。

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このガラス越しの景色を観る事もない。

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このCVカテーテルを体に入れる事ももうない。

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ここまでの8か月。私の体は頑張ってくれた。体も心も。頑張ってくれた。家族も頑張ってくれた。妻にも思い切り大変な思いをさせた。まだまだ幼い娘も一生懸命色んな事を我慢してくれた。猫たちも寂しかったかなぁ。

 

みんな、お疲れ様。

 

これで一旦の闘いは終わったよ。

 

まだまだ、治療はこれからも続くけれど。

 

お疲れさまでした。

 

多くの励まし、応援ありがとうございます。

 

やっと、帰れるよ。

 

頑張ったからね。

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 最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。

 

今後は、退院後の生活の様子や経過観察などを書いていきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

抗がん剤治療7クール目 最後の夜。

2017年の11月に入院して、ここまで8か月。私と家族が頑張った8か月。この闘いも、もう少しで一応の結末を迎えようとしている。

 

この8か月は意味があったのだろうか。

 

随分と朝が寒く感じ始めた秋も終盤。冬はそこまで来ていた。私が初めてこの病院に入院したのはそんな時だった。今の季節はもうすぐ夏。

 

私は『びまん性大細胞型・バーキット中間分類不能B細胞性リンパ腫』という病気の為に、多くの時間とお金を失った。

 

何か意味があったのだろうか?

 

この病気になった時も毎日考えた。

 

答えはまだない。

 

この先、その答えが分かる日は来るかもしれない。今がその時ではないのかもしれない。

 

この病気になった時、絶望の淵に立ち、今にも死への穴ぐらに落ちそうになっていた。家族が居なかったら死んでいたのかもしれない。あの時の記憶はあんまりない。思い出そうとしても思い出せない。自分の幼き日の思い出はある程度鮮明にあるのに8か月前の記憶はほとんど残っていなかった。

 

備忘録代わりのスマホの中の写真でさえ、入院前に家族でとんかつを食べに行った写真を境に抗がん剤治療が始まるその日までの写真がない。

 

その間私は生死をさまよい、自分は『がん』患者何だという事を受け入れようと必死に闘っていたんだと思う。

 

あれから、R‐CHOP療法1クール。R‐EPOCH療法6クール。合計7クールの抗がん剤治療を行った。

 

平成29年6月14日22時過ぎに最後の抗がん剤が私の体に流れ落ちていった。

 

そして、6月23日の明日の朝の採決の結果で8ヶ月に及ぶ入院生活も終わる。

 

こんなに長く苦しく辛い日々は無かった。

 

でも、私は孤独ではなく家族、友人、SNSで知り合った多くの名前も顔も知らない友人たちの励ましがあった。

 

ありがたい。

 

決して、一人では闘い続けることは出来なかったと思う。多くの支え応援があったからこそ闘えたのだと思う。

 

ありがたい。

 

心からそう思う。

 

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今夜が最後の夜かと思えば、少し感傷的な気分になる。嫌で嫌で仕方なかったカーテンに仕切られたこのベッドの上での生活も窓から見える眺望も。

 

今夜で終わり。

 

もうここには戻って来たくない。自分が頑張った場所ではあるけれど。思い出したくもないでもある。

 

頑張った。

 

私は頑張った。

 

今夜位は自分を褒めてあげよう。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。

 

 

 

 

 

 

 

患者の気持ちになって考えてみる。

医療行為。治療行為。入院。医者。看護師。患者。病院の中で起こる様々な問題。医者の気持ち。看護師の気持ち。患者の気持ち。患者の家族の気持ち。院内外でそれぞれの気持ちがあると思います。私は患者の気持ちを綴ります。今一度聞いて下さい。

 

患者の気持ちは病気を治したい。病院を出たいこの一心。

 

この『風邪だと思ってたんですが。悪性リンパ腫闘病記』は今現在の私の時間軸と3か月の時間差があります。私の入院生活は実際には8か月になりました。

 

この8か月間の間に色々な事がありましたし、まだ、このブログで書き足りてない部分も沢山あります。私が入院しているのは熊本では最大級に大きな病院で、多くの患者が命に関わる病気の治療をしています。

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私の最大の目標はこの『びまん性大細胞型・バーキット中間分類不能B細胞性リンパ腫』という病気を治療することです。

 

これ以外には考えられません。

 

この病気になった時には自らこの命を絶とうと思ったこともありました。

でも、私の家族や友人たちの事を考えるとそれが自分の中で愚かな考えだと思いました。

 

私の担当医も担当の看護師もその私の目標に向けて邁進してくれているのだと思います。

 

しかし、この8か月間の間に我慢が出来ない事もありました。以前のブログでも、何度か書いたことありましたが今回は医師の『倫理観』について書いていきたいと思います。

 

私の担当医に関しては患者の事もしっかりと考えていてくれているし、しっかりと『倫理観』を持ち合わせて治療行為をしてくれている素晴らしい医師だと思います。

 

感謝しかないです。

 

しかし、今まで私が会ってきた医師たちの中にも、私が入院しているこの病棟にもこの

倫理観に疑問符というか、患者との間にかなりの距離感を感じる医師が居ます。

 

残念です。

 

どういう点かと言いますと、一言で言えば『常識が無い』だと思います。

 

本当に残念です。

 

入院生活が長くなりますと、入院患者やその家族と医師、看護師の言い合いというか口論に近いもの。という事を何度か目にします。

 

口論というか患者が一方的に自分の思いのたけを吐き出す光景です。

 

この病棟に入院している患者がその思いを吐き出す。

 

これって、命の叫びなんです。

 

何でそんな事になったかは人それぞれでしょうし、その堪忍袋の袋の容量も人それぞれだと思います。だけど、患者が声を荒げて医師や看護師にぶつける。

 

よっぽどのことなんですよ。

 

その患者は怒っています。だから、声も荒げます。普段静かな病棟なんですがその声は病棟中に響き渡ります。他の入院患者も医師も看護師も何事かと思うでしょう。

 

でも、その患者の声の殆どがそう言った医師の耳というか心には届いて無いと思うのです。言っても無駄、いっても無意味な事がどれ程、言った本人の精神を痛め、気持ちを逆なでにするのか。

 

馬の耳に念仏

石に灸

水の泡

犬に論語

焼け石にみず

爪で拾って箕でこぼす

骨折り損のくたびれ儲け

元の木阿弥

 

ことわざにも多くのやっても無駄っていう言葉が存在しますが、

 

『医師の耳に患者の思い』

 

とでも言いましょうか。

 

そんな感じです。それぐらい患者の思いはつくづく医師の耳には届いて無いのかなという事が散見します。

 

この日に悲痛の叫び声を挙げていたのは私と同じ病気で同年代の男性の患者。ここまで半年以上入院生活を続けてらっしゃいます。小さい男の子のお父さんです。でもこの患者の担当医師は、

 

患者が痛い、辛い、苦しい、と言っても検査の結果だけを見て患者を直接見もせず、直接話を聞こうともしない医師。患者が訊きたいことがあっても外来が忙しいとか、土日は休みなので月曜日にして欲しいという医師。

 

患者が自分の体の変化や病状、その思いを自分の言葉で吐き出す。それがどれほど勇気がある事でどれほどストレスになるのかを分かっているのかなって思います。

 

他の業種とこの医療関係従事者を比べることは難しいことかもしれませんが、人間でしょ。どっちも。どっちも人間なんですよ。なのにこんなにも患者の気持ちを組めないのかなと思う事が多くあります。

 

私が闘っている病気は血液のがんなので、がんそのもの、抗がん剤の苦しみ、副作用の辛さ、自分たちの将来、病状の不安。本当にいろんなものと闘っているんですよ。

 

そこに医師との闘いを強いられることがあるんですよ。

 

本来、病気を治療する立場の医師がひょっとしたら、患者の病状を悪化させるのではないかというほどの不義理をはたらいたり。患者のいう事を聞く耳を持ってなかったとしたら。

 

患者は誰に言えばいいのでしょう。

 

価値観、倫理観というものは人それぞれだと思いますが、それをやったら、それを言ったら、患者は患者の家族はどういう風に感じるのか、どういう風な事を思うのか、ということを考えているのかなって思います。

 

 

それだけ、患者が言っていることと医師の態度や話し方には距離を感じます。

 

患者が言っている事の殆どは決して我がままではないんです。何でこういうことになっている事になってるのか、この痛みは何なのか、病状のスケジュールはどうなっているのかという確認をしていることが殆どだと思います。←患者に聞いた事です。

 

でも、それに対しての医師の態度は、、、。

 

全く相手にしなかったり、話を聞いて無いと言ってしまったり、その日は休みなので分かりません。と言い切ったり。

 

ご存知だと思いますが、入院患者には土日も祝祭日も年末年始もお盆休みもありません。その間に病気の進行が止まってくれれば良いのですが止まってはくれません。

 

当たり前の話です。

 

でも、医師の中には平気な顔して

 

『私はその日休みなので知りません。』

 

と言ってしまう方が居ます。

 

余裕がある時なら世間知らずだなとか、常識知らずだなって思えば済む話ですけど、入院患者の多くはそんな余裕などないと思います。

 

医師の仕事は忙しい。医師の仕事は大変。

 

って話は百も承知です。今一度、患者の気持ちになって考えてみて欲しいと思いました。入院患者のストレスを少しでも軽減して欲しい。そう思います。

 

勿論、私の担当の医師のように患者の話に耳を傾けてくれて質問には答えを出してくれて、日に3回必ず私の顔を診に来てくれる医師も居ます。

 

私が母に永年連れられて行っていた個人病院の医師も大変素晴らしい人間性の持ち主でした。

 

でも、そうではない医師が存在するのも事実です。ここでこんな話をしても忙しい医師の皆さんの耳には入らないと思いますが、治療をする側もされる側も同じ人間です。

 

しっかりとコミュニケーションをとって人間同士の付き合いを行っていった方が治療効果も出て、担当医師の評価も上がるのではないでしょうか。皮肉混じりになりますが、ストレスを感じながら治療を受ける患者よりもストレス少なく治療を受ける患者とでは、後者の方が治療効果は良いと思います。

 

一ガン患者からの提案でした。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。