(新)風邪だと思ったんですが。悪性リンパ腫闘病記

風邪だと思って病院に行って出された診断結果は『悪性リンパ腫』そこから始まった血液のがん、抗がん剤治療、副作用、不安な日々との闘い。 そんな私とその家族の日々を書き綴ります。

抗がん剤治療6クール目 その④

『悪性リンパ腫』の抗がん剤治療が始まって出来ない事が増えた。やりたくない事、やってはいけない事も増えた。それは、本当にストレスで日々の私を辟易させた。

 

頑張らなくてもいいんじゃない。

 

この病気になった時に多くの人からかけられた言葉がある。

 

この『悪性リンパ腫』になった時に多くの人にかけられた言葉の第一位は、

 

『頑張って。』

 

である。ありがたい。素直にこの言葉を頂いた事には感謝している。頑張っている人に頑張ってと言ってはならないとか言うけれど、結局この言葉しかないような気がする。私も、色々な言葉を思い浮かべては『頑張ってね。』と言うと思う。

 

『お大事に。』

 

って、言われることもあったけど、抗がん剤治療をしている私にとっては、どちらの言葉も受けた印象は変わらなかったような気がする。

 

でも、この病気の告知をされた当初は少なくともこの言葉に感謝は出来なかったかもしれない。何で自分が?!何でこんな病気になったの?!って受け入れる事も出来てない状態で、『頑張って』って言われても、何を?!って思うし、お大事にって言われても、何を?!って思っていたからだ。抗がん剤治療が進み、経過も順調だという事が分かった今だから素直にありがとうって思えるけれど。

 

頑張る。頑張って。頑張ろう。

 

これは、期限と目的があればあるほど力になる言葉なんだと思った。

 

当然、今まで頑張ったことはある。例えば、私がボクシングをしていた時は減量を頑張れた。2週間で5,6kgも減量を強いられていたから頑張った。

 

でも、それは期限があったから頑張れた。

 

ボクシングをやっていた時に何で減量が出来ていたかと言うと期限があったからで目的があったからだった。何月何日に試合があって、その日までに制限体重まで体重を落とさないと反則負けになってしまう。だからそれまでに減量して体重を落とさないといけない。という期日と目的がしっかりしていた。

 

だから、頑張れた。

 

その時点での自分の体重を量り、一日当たりに落とす体重を計算する。いつも通りにトレーニングをしてトレーニング後に体重を量る。1回のトレーニングで何キロの体重が落ちるのか知るために。

 

通常ならば1回のトレーニングで1.5kg~2kgぐらいは体重が落ちていた。でも、毎日汗をかいていき減量の為に水分摂取量が減っていくと、これが減らなくなる。いつも以上に厚着をして、いつも以上に激しい運動をしても汗を全くと言っていいほどかけなくなる。

 

1回のトレーニング終了時で200gとか300g位しか体重が落ちなくなる。

 

その時にどうするか?

 

食べなくする。飲まなくする。

 

これに尽きた。

 

家族や友人は食べないと体もたないよとか言って来たけど、食べて体重が落ちればこんな苦労はしないで済むって思ってた。

 

でも、頑張れた。

 

この日までに何キロ落とせばいいかという事がはっきりと分かっていたから。

 

でも、この治療に関しては余りにも漠然としていて何を、いつまで、どれくらい、頑張ればいいのか分からない。だから、頑張ってって言われても・・・。と言う感じになっていたのだ。

 

頑張る事が漠然としているし、そんな状態で頑張っていても疲れるし、ストレスになると思ったからだ。

 

だから私は色んな事を頑張らないようにした。

 

この病気になるまでは、物事をはっきりさせないと何処かイライラしたし、落ち着かない事もあったけれど、物事は焦らなくてもなるようになるし、どうにもできないことだってあるんだなって考えるようになった。

 

物事をある程度受け流そう。

 

その方が楽だ。

 

最初は慣れない事もあって逆にストレスにも感じたけれど、その度に自分は今病気なんだ。やってもやれない事がある。しゃーないしゃーないと受け流していった。

 

今は余裕で受け流せるようになった(笑)

 

入院以来、私を一番苦しめたもの何か?

 

それは『食事』だった。

 

入院当初は美味しく感じた病院食も時間の経過、回数を重ねるたびに美味しく感じなくなり、抗がん剤治療の回数が増えて副作用の大きさも大きくなると食事をするという事が苦痛になった。

 

食べる事も食事の時間も苦痛になった。

 

だから、食べる。食事を頑張らないようにした。

 

頑張って食べない。食べれるものだけ食べたい時に食べるようにした。栄養の面などは一切考慮しない、自分の心に一切負担がかからないように頑張らなくした。

 

だから、この日も病院食に出て来る菓子パンとヨーグルトとスイカだけを食べた。熊本の名産物である西瓜の初物をまさか病院で食べる事になるとは思わなかったけれど、抗がん剤の副作用で味覚異常の状態の私の舌でも甘く感じる熊本産の西瓜を誇らしくも感じた。

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西瓜県に生まれて良かった(笑)

 

始めてそう思った瞬間だったかもしれない。

 

熊本ありがとう。西瓜農家の方ありがとう。西瓜よありがとう。この日に西瓜を選んでくれた栄養士さんありがとう。切ってくれた調理師さんありがとう。私のベッドに運んでくれた看護師さんありがとう。

 

熊本産ありがとう。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。