2017年の11月に入院して、ここまで8か月。私と家族が頑張った8か月。この闘いも、もう少しで一応の結末を迎えようとしている。
この8か月は意味があったのだろうか。
随分と朝が寒く感じ始めた秋も終盤。冬はそこまで来ていた。私が初めてこの病院に入院したのはそんな時だった。今の季節はもうすぐ夏。
私は『びまん性大細胞型・バーキット中間分類不能B細胞性リンパ腫』という病気の為に、多くの時間とお金を失った。
何か意味があったのだろうか?
この病気になった時も毎日考えた。
答えはまだない。
この先、その答えが分かる日は来るかもしれない。今がその時ではないのかもしれない。
この病気になった時、絶望の淵に立ち、今にも死への穴ぐらに落ちそうになっていた。家族が居なかったら死んでいたのかもしれない。あの時の記憶はあんまりない。思い出そうとしても思い出せない。自分の幼き日の思い出はある程度鮮明にあるのに8か月前の記憶はほとんど残っていなかった。
備忘録代わりのスマホの中の写真でさえ、入院前に家族でとんかつを食べに行った写真を境に抗がん剤治療が始まるその日までの写真がない。
その間私は生死をさまよい、自分は『がん』患者何だという事を受け入れようと必死に闘っていたんだと思う。
あれから、R‐CHOP療法1クール。R‐EPOCH療法6クール。合計7クールの抗がん剤治療を行った。
平成29年6月14日22時過ぎに最後の抗がん剤が私の体に流れ落ちていった。
そして、6月23日の明日の朝の採決の結果で8ヶ月に及ぶ入院生活も終わる。
こんなに長く苦しく辛い日々は無かった。
でも、私は孤独ではなく家族、友人、SNSで知り合った多くの名前も顔も知らない友人たちの励ましがあった。
ありがたい。
決して、一人では闘い続けることは出来なかったと思う。多くの支え応援があったからこそ闘えたのだと思う。
ありがたい。
心からそう思う。
今夜が最後の夜かと思えば、少し感傷的な気分になる。嫌で嫌で仕方なかったカーテンに仕切られたこのベッドの上での生活も窓から見える眺望も。
今夜で終わり。
もうここには戻って来たくない。自分が頑張った場所ではあるけれど。思い出したくもないでもある。
頑張った。
私は頑張った。
今夜位は自分を褒めてあげよう。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。